なぜゲームは最強の英語学習教材なのか?

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はじめに

私は昔から、何か自分の成長につながることをしていなければ、罪悪感を覚えるタイプだった。

休みの日に一日中だらだらしていると、「今日という日を何も積み上げずに終えてしまった」という焦りに襲われる。

暇を持て余していた文系大学生の頃も、手当たり次第にいろいろなことに取り組んだ。

中でも熱中したのがTOEICである。点数という分かりやすい成果が出るため、当時の上昇志向ドパガキにはぴったりだった。

現在のスコアで言えば、905点を取っている。

すごい高いというわけでもないが、人によってはさぞ英語ができる人間のように見えるかもしれない。

しかし、大学3年時点でのスコアは600点足らず。特にリスニングはからきしだった。

ましてや英会話など話にならず、フル英語の授業では、日本の企業文化についてのグループワークであるにも関わらず、留学生たちに任せ、隅でニコニコとしているのみだった。

悔しい思いをした私は、Netflixで洋画や海外ドラマを英語音声・英語字幕にして見ることにした。

英語を聞きながら英語字幕を読めば、リスニング力も上がる。知らない表現も覚えられる。好きな作品を見ながら勉強できるのだから、まさに一石二鳥である。

そう考えていた。

実際に始めてみると、これまたまったく話にならない

聞いては戻し、止めて字幕を訳し、また再生する。

リスニングの勉強をしていたはずなのに、気付けば静止した画面を見ながら英文解釈をしているのである。

操作も地味に面倒だった。

スマートフォンでは10秒単位でしか巻き戻せないことがある。聞き取れなかったのは2秒ほどの短いセリフなのに、10秒戻るため、その前の会話からもう一度聞かなければならない。

勝手に次の字幕へ進まないでほしい。こちらが理解するまで待ってほしい。できることなら、ボタン一つでセリフごとに何度でも再生させてほしい。

そんな都合のよい教材があればいいのに。

そう思っていたとき、私はふと気付いた。

「それ、ペルソナ5じゃね?」と。

まさにこれ(ペルソナ5)

ゲームは子供の頃から大好きだった。

特に好きなのは、ファイアーエムブレムやペルソナのような、会話やストーリーを中心に楽しめるゲームを好んできた。

ただ、私の周囲の男友達は、対戦ゲームやソーシャルゲームを遊んでいる人が多く、長編のストーリーゲームを最後まで遊ぶ人はそれほど多くなかった。

そのため、何十時間もかけてクリアしても、友人との共通の話題になるとは限らない。仕事に役立つわけでも、資格が取れるわけでもない。

しかも、長編ゲームは、クリアまでに数十時間、場合によっては100時間以上を持っていく。

夢中になる一方で、「この時間でもっと成長につながることができたのではないか」と罪悪感を覚えることもあった。

そこで私は考えた。

ゲームを英語でプレイすればよいのではないか、と。

テキストごとに再生可能(十三機兵防衛圏)

英語音声を聞き、英語字幕を読む。分からないセリフがあれば、会話ログから何度でも聞き直す。文章は自分がボタンを押すまで進まないため、理解できるまでゆっくり読むことができる。

映画で不満に思っていたことが、ゲームではほとんど解決されていた。

その上、映画等に比べ、自分で操作するゲームは没入感も高く、長時間集中できる

それから約5年間、さまざまなゲームを英語で遊んできた。もちろんゲームだけのおかげではないが、リスニングとリーディング、さらにはスピーキングの向上にも大きく役立ったと感じている。

現在では、会社が半年間実施する海外研修のメンバーにも選ばれた。

好きなゲームを楽しみながら、大量の英語に触れられる。

この記事にたどり着いてくれた皆さんは、おそらくゲームが好きで、かつ「ゲームで英語の勉強ができるのではないか?」という考えにたどり着いた人だろう。

間違いなく、ゲームでそれは可能だ。

本記事では、ゲームを英語でプレイすることの魅力について紹介していく。

ゲームを英語でプレイすることの魅力

ボイスを簡単に、何度でも聞ける

ゲームの大きな利点の一つが、英語音声を繰り返し確認しやすいことである。

英語のリスニング教材でも音声を繰り返し聞くことはできる。しかし、教材によっては音声ファイルの該当箇所を探したり、数秒単位で巻き戻したりする必要があり、意外と手間がかかる。

ゲームでは、会話ログから直前のセリフを再生できる作品や、ボタンを押すまで次のセリフに進まない作品がある。こうしたゲームであれば、聞き取れなかったセリフをその場で何度も聞き直すことができる。

ゲームを通じて音声に繰り返し触れることで、教科書的な英語だけでなく、実際の会話に近い英語のリズムや発音にも慣れることができる。

特に、アドベンチャーゲーム、RPG、ビジュアルノベルなど、会話の比重が大きいジャンルはリスニング学習との相性がよい。

ただし、すべてのゲームでセリフを自由に聞き直せるわけではない。会話ログの有無、音声の再生機能、字幕の表示方法などは作品によって異なる。

当ブログでは、このような機能面についても、英語教材として評価していく予定である。

テキストを自分のペースでゆっくり読める

ゲームは、英語の多読教材としても優れている。

映画や海外ドラマでは、字幕が数秒で消えてしまう。そのため、知らない単語を調べているうちに次の場面へ進んでしまい、ストーリーについていけなくなることがある。

一方、ゲームには、プレイヤーがボタンを押すまで会話が進まない作品が多い。時間制限がなければ、表示された英文を自分のペースで読むことができる。

分からない単語や文の構造があれば翻訳ツールや生成AIを使って確認することも可能である。

また、ゲーム内の英文は、物語を進めるために読む必要がある。単に例文を眺めるのではなく、「次に何をするべきか」「この人物は何を隠しているのか」「どの選択肢を選ぶべきか」と考えながら読むことになる。

操作説明を理解しないと始まらない(ファイアーエムブレム風化雪月)

つまり、英語を読むこと自体が目的なのではなく、英語を使って情報を取得することが目的になる。

これは、実際に仕事や生活で英語を使う場面に近い。

英語を日本語へ訳すことだけに集中するのではなく、英語から直接意味を読み取り、判断し、行動する練習になるからである。

楽しく学べる

英語学習において、ゲームの最大の強みは楽しさである。

どれほど効率的な教材でも、続けられなければ効果は限られる。

英単語帳を毎日1時間読むことは難しくても、好きなゲームであれば、休日に数時間プレイすることはそれほど苦にならない人も多いだろう。

筆者はペルソナ5Rをすべて英語でプレイしたが、その際のプレイ時間は2か月で150時間となった。(英語なので少し長め)

参考書の勉強やらオンライン英会話やらで、これだけの時間を費やせる人がいるだろうか。

もちろん、ゲームを起動している時間のすべてが密度の高い英語学習になるわけではない。それでも、英語に触れる時間を無理なく増やせることには大きな価値がある。

語学学習では、「最も効率がよい方法」を探すことに意識が向きがちである。しかし、実際には、効率が多少低くても、本人が楽しく継続できる方法のほうが、長期的には大きな成果につながる場合がある。

また、ゲームには物語の続きが気になる、キャラクターについてもっと知りたい、他の選択肢を試したいといった動機がある。

選択肢、全部試したい派(ライフイズストレンジ)

そのため、英語が多少難しくても、理解しようとする意欲が生まれる。

参考書で難しい英文に出会うと読むのをやめてしまう人でも、好きなゲームの重要なセリフであれば、辞書を引いてでも理解したくなる。

ゲームの楽しさは、単に勉強の苦痛を和らげるだけではない。英語を理解したいという強い理由を作ってくれるのである。

ゲームを英語学習に活用するためのポイント

ここまでゲームの利点を紹介してきたが、ゲームだけで英語のすべてを学べるわけではない。

ゲームでは大量の英文を読んだり、英語音声を聞いたりできる一方、文法を体系的に学ぶ機会は少ない。また、自分で英語を話したり書いたりする練習も不足しやすい。

そのため、ゲームは単語帳や文法書に代わる教材というより、学んだ英語を実際の文脈で使い、定着させるための教材と考えるのがよい。

また、英語でプレイできるゲームなら、どの作品でも教材に向いているわけではない。

英語が難しすぎる作品を選ぶと、知らない単語を調べるだけで疲れてしまう。反対に、英文をほとんど読まず、映像や攻略情報だけで進めてしまえば、学習効果はあまり期待できない。

英語学習に使いやすいゲームには、次のような特徴がある。

  • 英語のフルボイス音声がある
  • 会話ログを確認できる
  • セリフを何度でも聞き直せる
  • 自分の操作で文章を進められる
  • 会話やストーリーの比重が大きい
  • 固有名詞や、独特すぎる話し方が多すぎない
ポケモン名わからん(ぽこあポケモン)

特に、アドベンチャーゲーム、RPG、ビジュアルノベル、推理ゲームなどは、文章を自分のペースで読みやすく、英語学習との相性がよい。

一方で、操作の忙しいアクションゲームや、専門用語の多い作品では、英語に集中する余裕がなくなることもある。

ただし、最も重要なのは、そのゲームを自分が楽しめるかどうかである。

教材としての機能が充実していても、作品自体に興味がなければ長続きしない。多少英語が難しくても、続きが気になる作品や、好きなキャラクターが登場する作品であれば、辞書を引きながらでも先へ進みたくなる。

ゲームを英語学習に使う際は、すべての単語を完璧に理解しようとする必要もない。

繰り返し登場する表現や、物語を理解するうえで重要なセリフを中心に調べ、気に入った表現だけを記録する程度で十分である。必要に応じて単語帳や文法教材、英会話などを組み合わせればよい。

ゲームは万能な教材ではない。

しかし、自分に合った作品を選び、ほかの学習方法と組み合わせれば、英語に触れる時間を無理なく増やせる、非常に優れた教材になる。

まとめ

ゲームは、英語音声を何度も聞くことができ、英文を自分のペースで読むことができる。映像や状況から意味を推測しやすく、同じ表現にも繰り返し出会える。

さらに、英語を理解することがゲームの進行や攻略に直結するため、受け身ではなく、目的を持って英語を読むことになる。

そして何より、ゲームは楽しい。

英語学習を長く続けるうえで、この楽しさは非常に大きな強みである。

ゲームだけで英語のすべてを学べるわけではない。文法や単語の基礎学習、会話や作文の練習も必要である。

それでも、英語に触れる時間を増やし、学んだ知識を実際の文脈の中で定着させる教材として、ゲームは極めて優れている。

したがって私は、ゲームを「最強の英語学習教材」の一つであると考えている。

当ブログでは今後、さまざまなゲームを実際に英語でプレイし、ゲームとしての面白さだけでなく、英語教材としての特徴を詳しく紹介していく。

英語の難易度、会話ログの使いやすさ、日常表現の多さ、初心者へのおすすめ度などを整理し、読者が自分に合った一本を選べるブログにしていきたい。

英語を勉強したいが、参考書だけではなかなか続かない。

ゲームが好きで、その時間を英語学習にもつなげたい。

そのような人にとって、当ブログが新しいゲームと英語学習法を見つけるきっかけになれば幸いである。

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